2018年にHelixを組んで愛用してきたが、
最近デスクトップPCとノートPCを行き来することが増えた結果キー位置のズレに適応できずしんどい感じになってしまった。
Helix以前に使っていたHHKに戻るという手もあるが、キーマップの自由度や軽い押し心地はとても気に入っているので次なるキーボードキットを探した。
構成
- 7sPro
- Gateron Black Ink
- PBT カラーキーキャップ
- 3Dプリント キーキャップ (Ultimate Keycap Generator - OEM Profile by DesignersMind)
- TRRSケーブル 1m
キーボードキット
7sProが馴染みのあるHHK配列で手軽にキーマップを変更できるVIA対応だしコンセプトを読んでいるとなるほど完成度が高そうということで決めた。
個人的にはキースイッチを交換することは無いだろうしはんだ付けも嫌ではないのでそこだけは過剰でその分安いの欲しいという感じだが、初心者向けの設定なのかなと納得した。
スイッチ
Gateron Red Inkの予定だったがBlackの方が品質が良いというのを複数のところで見かけたのでBlackを買って軽いスプリングに替えた。
ルブにはKrytox GPL 205 Grade 0とHelixを組んだときに使ったエーゼットの高粘度フッ素オイルの余りを流用した。
オープナーには手元のAnycubic Mega-Sで印刷したものを用意してみたが数十のスイッチを開けるには強度や精度に不安がある仕上がりだったのでキースイッチオープナー(Cherry用) ver1.1を注文した。
キーキャップ
格好良いやつは価格・入手難度ともにめちゃめちゃ高いのでどこで妥協するかという話になってくる。
特に7sProの場合104キーボード向けのキーキャップセットにプラスして1.5uが3個と1.75uが1個必要になる。
PBT カラーキーキャップが安かったのでこれを買って残りは3Dプリンタで印刷した。
Ultimate Keycap Generator - OEM Profileが最高でuもRもテキストも自在。
Layer Height 0.2mm, Line Width 0.4mmでも表面を軽くやすりがけすれば実用上は問題無し。
組み立て
- 基板の縁を黒く塗る指示があるがサインペンが無かったのでエナメル塗料で塗った
- スタビのグリスに数gしか無いKrytoxは使いたくなかったのでシリコングリスにオイルを足して粘度調整したものを使った
- スイッチのはめ方をなかなか理解できず悩んだりバラしたり寝かせたりした
- QMK Firmwareのビルドのためだけにmsys2を入れたくなかったのでWSL2でやった(QMK Firmwareのビルドと書き込みをWSL2とDockerでやる)
雑感
やはり軽いキースイッチは最高!というのに尽きる。
文字入力でもゲームでも何にしても指が疲れないのが良い。
はんだ付けの難易度は低いが組み立ての難易度は高いというHelixとは逆のキットだった。
ビルドガイドに従って組み上げて動作確認も問題なかったがガタつきがあり分割していないせいで変なところに力がかかって曲がっているのかと割ってみても駄目で一度バラす羽目になった。
スイッチはトッププレートにしっかりはめ込みつつ実装プレートのソケットに足を刺す必要がありここをうまくやらないとトッププレートが歪むがなかなか難しい。
7sPro自体は完成度が高く本当に不満のない仕上がり。
手軽にキーマップを変更できるVIAに期待していたがexeを起動すると勝手にインストールされるという挙動で気に食わなかったので使っていない。
ウェブブラウザからキーマップを書き換える「WebVIA」を開発中ですというのも見かけたが完成までクローズドなのかその後の話はどこにもなかった。
表面処理が容易いABSフィラメントで全キーキャップ自作というのもやってみたいなという気持ちがある。
アセトン処理後なら積層痕から塗料が浸透することも無さそうなので文字に色を入れることもできるのでは。
キーキャップをはめる前の格好良い状態の写真も置いとく。